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霧ケ峰 (車山1925m) |
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車山高原より望む 車山気象レーダードーム 車山山頂標識
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登山コース説明
下諏訪山岳会会員 星野吉晴
霧ケ峰 (車山1925m)
霧ケ峰は、アスピーデ式火山によって形成された、なだらかな起伏を持ち、諏訪湖の北に伸びやかに広がる高原である。そこは、ほぼ全域を草原が覆っているが、そんな中にも、八島ケ原湿原や車山湿原等を配し、高山植物も豊富だし、多層的で変化に富んだ高原である。
この高原の最高峰は車山である。その他にもなだらかな峰がいくつも連なり、特有の地形をなしている。そして、これらを結ぶハイキングコースは網目状に配されているので、これらを適宜組み合わせて好みに合ったコースを採ることができる。以下に、代表的なハイキングコースを紹介するが、これらをうまく組み合わせて、コースを完成させたらいい。
マツムシソウと蜂 シラヤマギク コヤマユリ 今が旬 車山山頂付近 2005/8/7撮影
強清水から、最高峰の車山をめざしてひたすら登っていくコースである。なお、車山肩へ直接行って車山を往復してもよい。
@ 強清水―車山肩―車山
強清水駐車場から、すぐにコースは左右二つに分かれるが、どちらを採っても時間は変わらない。右は古い車道で歩きやすいが、左は古くからの登山道で変化に富んでいる。
車山の肩まで行くと、頂上はすぐそこのようだが、南面を巻くようにして登る車道を行くので意外と長い。頂上に立つと、360度の展望が開ける。この車山は、反対側の車山高原からリフトで登ってくることもできる。なお帰路は、頂上から北面の車山乗越へ降りて、車山肩へ帰ったら変化があってよい。
霧ケ峰の中心部を東西に貫く代表的なコースである。車山高原から、スキー場のなだらかな斜面を車山乗越まで登っていくと、すぐ目の前に蝶々深山が現れる。この車山乗越から車山頂上を往復してきてもいい。
A 車山高原駐車場―車山乗越―蝶々深山―奥霧ケ峰―八島高原駐車場
蝶々深山へは、やや下り気味に進んで行き、最後にひと登りすると広い頂上に出る。ここは霧ケ峰の中心地に立つ心地がする。この頂上からやや下り、今度は水平に進むと物見岩である。眼下にはこれからいく八島ケ原湿原が広がる。ここからは、奥霧ケ峰まで一気に下っていく。
奥霧ケ峰からは八島ケ原湿原の縁に沿って敷設された木道を進む。この湿原には、奥霧ケ峰側には鎌ケ池があり、八島ケ原側には八島ケ池がある。これらの池を眺めながら行く。ことに、八島ケ池を前景にした車山方面の眺めは絶景である。
八島ケ池へ着いたら、一段上の展望地へ登って行き、地下道をくぐって駐車場へ出る。
このコースは、車山肩を出発点として、車山乗越近くで合流するというコースを採ってもよい。
このコースはAのサブコースになるが、花も多いし変化にも富んでいる。静かな山を心ゆくまで楽しむのに適したコースである。
B 車山乗越―南の耳―北の耳―男女倉山―奥霧ケ峰
車山乗越から北側へ分かれ、以後霧ケ峰の北側の縁に沿って進んでいく。エコーバレースキー場を右に見下ろして、まず南の耳へ登り立つ。眺めがいい。そしてここからいったん下って、次に登るのが北の耳である。このあとコースは西へと方向を変える。
下って次に登り立つのが、男女倉山である。この頂上は眺めもいいし、花も多い。ここからコースは、奥霧ケ峰まで一気に下っていく。
八島ケ原湿原一周コースである。花が多いし、歩道も整備されている。それに短時間で回れるので人気がある。
C 八島高原駐車場―奥霧ケ峰―御射山ヒュッテ −八島高原駐車場
花や湿原を見ながら、木道を歩いて行くと奥霧ケ峰に出る。ここから御射山までは車道を行くが、道の両脇には花が多い。
御射山からはまた木道が始まる。この歩道の下側には、ヤナギランやハンゴンソウの大群落がある。左手の山側にも多種類の花が咲く。やがてコースは二分するが、どちらを選んでも八島高原展望台へ帰れる。
車山肩から、八島ケ原湿原を回って帰ってくる回遊コースで、霧ケ峰の核心に迫ることができる。
D 車山肩―蝶々深山―奥霧ケ峰―八島ケ原池―御射山ヒュッテ −沢渡―車山肩
車山肩から、下り気味に車山乗越へ向かい、Aのコースに合流する。以後Aのコースを進み八島ケ池まで行く。見返す車山肩は遥かに遠い。なおも湿原を左回りに進み、御射山ヒュッテまで帰ってくる。
ここからは車道に出る。この車道を沢渡まで歩くが、その後は車山肩への登りにコースを採る。最後に急な登りで苦しいが、花の多いところで、心はなごむ。またここから見上げる左手の蝶々深山がみごとだ。やがてコロボックルヒュッテのわきへ登り立つ。
鷲ケ峰は、霧ケ峰の西端に座り独立峰に近い切れ味のある山である。これを、八島高原から登り、和田峠まで縦走して行くコースで、霧ケ峰では唯一の縦走路らしいコースである。八島高原から往復しても良い。
E 八島高原―鷲ケ峰―和田峠
登るのは、八島ケ池を見下ろす展望台からだ。尾根沿いにひといき登ると、手前のピークに立つ。ここからなだらかな稜線歩きをし、やや登ると、三角点のある鷲ケ峰の頂上に登り立つ。展望のいい頂上だ。
この先、和田峠へは一気に下り、続いてなだらかなやせ尾根を下ると、ビーナスラインが近くなる。だが、和田峠へはもうひとつピークを超してゆく。最後にビーナスラインへ出て、わずか歩くと、旧和田峠スキー場の駐車場がある。
アクセスは、霧ケ峰を貫くビーナスラインを軸にする。そしてそれに和田峠で国道142号が、また白樺湖では国道152号が交差する。更に、諏訪市からは立派な県道が登っている。
交通・アプローチ
・ 強清水、車山肩、車山高原―上諏訪駅、霧ケ峰、白樺湖、茅野駅間を結ぶバス便がある(諏訪バス)。マイカーの場合は、駐車場がある。但し、車山肩は、夏期週末は有料にしている。
・ 八島高原―下諏訪駅、美ヶ原、東白樺湖を結ぶバス便がある(JRバス関東)。マイカーの場合は、駐車場(約100台駐車)があるが、シーズン中は満車になることが多い。また、特定日には和田峠と強清水間をバス輸送とし、駐車禁止とすることがある。
・ 和田峠―前記JRバスの便があるし、駐車場もある。
地形図
5万分の1/霧が峰 25000分の1/霧が峰
登山計画書
提出場所●茅野警察署 391-0003長野県茅野市本町西9-39 TEL0266-82-0110
●諏訪警察署 392-0012 諏訪市大字四賀381-4 電話0266-57-0110問合せ
●諏訪市役所観光課 0266-52-4141
●下諏訪町役場商工観光課 0266-27-1111
●茅野市役所商業観光課 0266-72-2101
●諏訪市観光協会 0266-52-2111
●諏訪バス 0266-57-3000
●JRバス関東下諏訪支店 0266-27-8673