山スキーの3人手掛かりはなく

北アきょうも捜索

信濃毎日新聞 掲載

平成27年01月21日(水)

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 大町署などは20日、山スキーで北安曇郡白馬村に入り、17日かち行方不明になっている名古屋市など県外の男性3人を上空と地上から捜索したが手掛かりはなく、午後4時に打ち切った。21日は捜索範囲を広げて捜索する予定。

 この日は、3人のうち2人の車が止まっていた同村神城のスキー場「Hakuba47」に近く、登山計画書に記載がある北アルプス八方尾根、遠見尾根を中心に県消防防災ヘリコプターで捜索。地上からも同署の山岳救助隊員ら6人が入山した。

 同署によると、ヘリでは八方尾根北側の「ガラガラ沢」で小規模な雪崩の跡を確認したが、「3人が巻き込まれたかどうかは分からない」としている。

 3人は名古屋市の会社員池田隼人さん(59)、神戸市の無職薮田晴重さん(66)、埼玉県富士見市の会社員岩田修さん(57)で、いずれも早稲田大山岳部出身。同部のOB会「稲門山岳会」会員らによると、薮田さんと岩田さんは1981年にパキスタン・カラコルム山脈にある世界第2位の高峰「K2」(8611b)を西稜から初登頂した登山隊のメンバーという。

 この日の捜索には同会会員らも参加。大町署を訪れた大阪府の印刷会社経営で、81年当時の登山隊副隊長も務めた米本隆夫さんは「3人は知力も体力も経験もある優れた登山家。頑張って戻って来てほしい」と話した。