雨の上高地越年登山者次々と

信濃毎日新聞 掲載

平成24年12月31日(月)

スクラップ


 2013年を北アルプスの大自然の中で迎えよう−と、松本市安曇の上高地では越年登山者が次々と山へ向かっている。30日午前は時折激しく雨が降ったが、20パーティーの40人ほどが白銀の世界へと歩を進めていった。

 霞沢岳(2646b)を目指す東京緑山岳会の4人のパーティーは午前8時ごろに出発。リーダーの会社員曽山正道さん(58)=東京都練馬区=は「年の変わり目を山で迎えられるのが楽しみ」と話していた。

 上高地へ抜ける釜トンネルの入り口には、県警と北ア南部地区山岳遭難防止対策協会が登山相談所を設置。同協会の山口孝隊長(65)は「沢筋の雪崩には十分気を付けてほしい」と呼び掛けていた。

 長野地方気象台によると、31日は冬型の気圧配置が次第に強まる見込みで、県内は北部、中部の西側の山沿いを中心に雪の降る所がある。元日は北部で曇り、中部と南部で晴れ時々曇りの予報。西から吹く風の影響で雲に覆われる北部や中部では、初日の出を拝むのは難しそうだ。

写真:冬山で新年を迎えようと雨の中、霞沢岳を目指す登山者たち=30日午前8時半、上高地の大正池近く