冬山登山相談所「大雪警戒を」

遭対協など登山口2ヵ所に設置

信濃毎日新聞 掲載

平成24年12月30日(日)

スクラップ


 諏訪地区山岳遭難防止対策協会(遭対協)と茅野署は29日、八ヶ岳連峰への登山口となる美濃戸口と奥蓼科の茅野市内2カ所に、冬山登山の相談所を設けた。相談員を務める遭対協の隊員らは「近年にない大雪」と話し、越年登山に向かう登山客らに雪崩などへの警戒を呼び掛けた。

 この日、美濃戸口には朝から次々と登山客が訪れ、相談所で登山計画書を書いて提出。相談員はアイゼンなどの装備やルートを確認し、「明日は天気が荒れそうなので、無理はしないで」などと声を掛けた。

 東京の登山仲間7人と訪れた東京都江戸川区の鈴木幸雄さん(67)は、3日間の日程で主峰・赤岳(2899b)と阿弥陀岳(2805b)に登る予定。「雪が多くて驚いた。状態を見ながらルートを決めたい。雪山で飲むお酒が楽しみ」と話していた。

 同道対協によると、ことしは例年より早い12月初旬から雪が積もり始め、山頂付近の積雪は1b以上。日中に気温が上がるこの時期は雪崩の危険性があるといい、斜面を横切らず、山頂に向かって縦方向に登るよう呼び掛けている。

写真:登山計画書を見ながら登山客に助言をする(星野吉晴)相談員(右から2人目)