県内山岳遭難相次ぐ

信濃毎日新聞 掲載

平成24年09月17日(月)


 3連休中日の16日、中央、南の両アルプスで登山者2人が転倒し、頭を切るなどの軽傷を負った。また北ア槍ヶ岳・北鎌尾根では体調不良などによる救助要請が相次いだ。

 南アでは午前9時半ごろ、仙丈ケ岳から下山中の千葉市の会社員男性(59)が登山道で足を滑らせて転倒、同行者が近くの山小屋に救助を要請した。伊那署によると、男性は自力で山小屋まで下り、伊那市内の病院に運ばれた。男性は7人パーティーで、15日朝から入山していた。

 また、中ア濁沢大峰付近では16日午前10時10分ごろ、広島県廿日市市のパート従業員女性(59)が転倒して動けなくなった。駒ヶ根署によると、女性は県警ヘリコプターで救助され、駒ヶ根市内の病院に運ばれた。ツアー客24人のうちの一人で、宝剣岳から檜尾岳へ縦走中だった。

一方、大町署によると、同日午後6時半すぎ、北ア餓鬼岳から下山中の静岡県の50代男性が滑落、頭を強く打ったとの通報があった。重傷のもようといい、同署は17日から捜索する。

 この他、16日午前、槍ヶ岳に登山中の宮山県砺波市の自営業男性(50)が体調不良で、兵庫県尼崎市の男性会社員(38)が転倒して左手指を骨折するなどしてそれぞれ県消防防災ヘリで救助され、その後、松本市内の病院に運ばれた。

同日午後には東京都日野市の男性会社員(39)が体調不良で動けなくなり、県警ヘリが出動したが悪天候で救助を見送った。17日早朝から救助活動を再開する予定。