「県トレッキング協会」始動

山岳遭難防止や誘客目指して

「信州山学クラブ」の50人

信濃毎日新聞 掲載

平成24年04月10日(火)


 県内外の登山愛好者らでつくる「信州山学クラブ」が発展的に解散し、NPO法人県トレッキング協会として生まれ変わった。県内の山岳への誘客に力を入れる他、遭難事故を少しでも減らそうと夏冬に登山教室を開いたり、ガイドを育成したりする。自然保護シンポジウムなども開きたい考えだ。

 協会は2月にNPO法人の認証を受け、3月に法人登記が完了した。クラブの会員たち約50人がほぼそのまま移行したという。

 長野市新田町のもんぜんぷら座で8日に開いた初の通常総会には正会員のうち13人が出席。賛助会員(個人)の入会金を500円、年会費を3千円とすることも決めた。各種事業の費用は、会員の年会費の他、事業ごとに集める参加費などで賄っていく。

 クラブの主宰で協会代表理事に就いた岩渕正儀さん(63)=長野市東和田=は「県内の山岳に大勢の人を呼び、安全な登山を楽しんでもらいたい。会員を千人ぐらいに増やし、遭難をゼロに近づけるのが目標」と意気込んでいる。

 問い合わせは長野市の同協会事務局(026・244・2776)へ。

写真:長野市で開いた県トレッキング協会の通常総会