吹雪の中、スキーガイド講習

東京の協会フランスの教官招き

信濃毎日新聞 掲載

平成24年04月07日(土)


 北安曇郡白馬村の北アルプス八方尾根一帯で、山岳ガイドの日本アルパイン・ガイド協会(東京)が6日まで3日間、フランス国立登山スキー学校(ENSA)の教官を招いた山岳スキーガイドの講習会を開いた。関東地方の同協会認定ガイド8人が、時折、ふぶく悪天候の中、技術の向上に励んだ。

 同協会は、技術交流などを目的に1996年にENSAと提携。例年はフランスに会員を派遣しているが、今回は教官のブリユーノ・シューザックさん(44)を招いた。

 6日は吹雪になったため、視界不良を生かした講習内容にした。客を引率している時、濃い霧などで前後左右が分からなくなる「ホワイトアウト」に遭遇したと想定し、ガイドたちは地図とコンパス、高度計で位置確認しながら前進。雪崩に巻き込まれた人の捜索に使われる「ゾンデ棒」の先端に鮮やかな色の袋をかぶせたペットボトルを付け、前方の安全を確認する方法も学んだ。

 シューザックさんは「ガイドの役割を果たすために安全技術を磨いてほしい」と話していた。

写真:オレンジ色の袋をかぶせたペットボトルをゾンデ棒の先端に付け、前方の安全確認をするガイド