山小屋トイレ有料化

来年度利用時に100円「規則」定め

全国2例目

信濃毎日新聞 掲載

平成24年03月23日(金)


 御嶽山の山小屋関係者、木曽郡木曽町、同郡王滝村の担当者らでつくる御嶽山地域協議会は22日、来年度から改修が済んだ山小屋トイレを順次、有料化していくことを決めた。登山者から「使用料」として100円を徴収する。

 県によると、山域単位でのトイレの有料化は、槍ヶ岳などの山小屋関係者らでつくる北ア南部地域協議会が今月決めたのに次ぎ全国2例日。御岳山では、徴収を「使用規則」で定め、統一した料金箱を設置する予定で、徴収方法を各小屋に任せた北アより一歩踏み込んだ形となる。

 同日、山小屋関撰著ら17人が木曽町三岳支所で会合を聞き、全会一致で規則を決めた。徴収対象はトイレを利用した登山者で、信仰登山の信者も含む。小屋の宿泊者までは想定していない。金額については、来年度の実態を踏まえ、改定していく方針だ。

 御岳山ではこれまで、山小屋トイレの多くが「地下浸透式」。山小屋の営業期間は7〜9月と短いが、環境への配慮などが課題だった。

 使用料はヘリコブタ一によるし尿搬出などの維持管理費に充てるため、徴収はトイレを改修した小屋のみで行う。本年度は、国の補助を受け同町三岳の「一の又行場小屋」と「石室山荘」で改修を終えた。来年度以降、同町三岳と王滝村の4カ所切トイレを改修する予定がある。

写真:山小屋トイレの有料化を決めた御岳山地域協議会