第1回植村直己冒険賞の登山家 尾崎降さんエベレストで死亡

信濃毎日新聞 掲載

平成23年05月14日(土)


 【ニューデリー共同】ネパール行政当局者は13日、世界最高峰エベレスト(中国名チョモランマ、8848b)登山中の日本人オザキ・タカシさんが12日、頂上付近で死亡したことを明らかにした。AP通信などによると、死亡したのは植村直己冒険賞を受賞した尾崎隆さん(58)=写真。エベレストのベースキャンプにいる山岳当局者によると、尾崎さんは山頂まで約250bの地点で具合が悪くなり、下山途中に死亡した。当局者は高山病などの可能性を指摘した。

 尾崎さんは国際登山隊の一員として参加。当局者によると、尾崎さんの遺体は約6千bの地点にある別のキャンプまで運ばれ、そこからヘリコブターでカトマンズに運ばれる予定。在ネパール日本大使館も関係者から情報収集を続けている。

 尾崎さんは三重県出身で、1996年にミャンマーの未踏峰、カカボラジ山(5881b)登頂に成功し、97年に冒険家の故植村直さんの業績を記念した第1回「植村直己冒険賞」を受賞した。