トレッキングポール漫画で説明

佐久のシンノ小売店で配布

初心者向け顧客開拓狙う

信濃毎日新聞 掲載

平成23年04月10日(日)


 登山用品製造などのシナノ(佐久市)は、トレッキングポールの使い方や効果などをまとめた漫画冊子を作り、小売店で配布して販売促進を図っている。興味はあっても使い方をよく知らない人向けに分かりやすく解説。自社製品の購入につなげたい考えだ。

 「山とストックと私」と題した冊子はA5判で、昨年4月に第1弾を1万部発行。広告代理店に勤める女性と、誘われて登山を始めた男性らがインストラクターにポールの選び方や使い方を教わる設定で、ポールの材質や機能、岩場や下り坂など場所に応じた使い方を解説している。

 内容は社外アドバイザーや広告代理店を交えて検討し、作画はプロの漫画家に依頼。3月にはシャフトの伸縮を簡単にした新商品の「ファストロック」シリーズの紹介も織り込んで再編集した第2弾を1万2千部作った。

 トレッキングポールはナップザックや靴に比べて商品の機能などを知る機会が少ないため、漫画での解説を考えた。同社の2011年3月期の売上高は9億2千万円で、うちトレッキングポールは前期比6%増の2億2千万円。柳沢光宏専務は「冊子を継続的に活用して顧客開拓につなげたい」と話している。

写真:シナノが配布しているトレッキングポールの使い方をまとめた漫画の冊子。商品パッケージにもキャラクターを活用している