学校登山ガイド費計上

安全に山の魅力伝える狙い

松本市予算案

信濃毎日新聞 掲載

平成23年02月15日(火)


 松本市は2011年度から、北アルプスなどへの市立中学校の学校登山に、市費で山岳ガイドを同行させる。安全確保のほか、「岳都」を掲げる市として高山植物など山の自然の魅力を伝える狙い。生徒100人につきガイド1人を手配する方針で、14日に発表した同年度一般会計当初予算実に、ガイドへの謝礼など213万円を計上した。

 市教育委員会学校教育課によると、昨年夏は市立中のうち波田中を除くl8校が2年次に学校登山をした。山岳ガイドや宿泊先の山小屋従業員、PTA役員に案内役を頼む学校の一方、教員が同行しただけの学校もあったという。清水中は5年ぼど前から、北ア爺ケ岳登山にガイドを依頼している。和田俊信教頭は「パテないようペースを調整して頂上まで連れて行ってくれ、途中下山する生徒がいなくなった。地質や植物の知識も豊富」などと評価する。

 昨年は生徒157人に対し3人のガイドを依頼し、生徒1人当たり千円程度が必要だったという。和田教頭は「家庭の経済状態はさまざまで、保護者の負担はできるだけ減らしたい。市がガイド費を出してくれるのは非常にありがたい」と話している。

写真:学校登山で北ア燕岳を 目指す松本市内の中学 の生徒たち=昨年7月