エペレストの無酸素登頂

長野の47歳挑戦へ

信濃毎日新聞 掲載

平成19年03月25日(日)


 長野市三才の会社員望月泰彦さん(47)が、世界最高峰エベレスト(八、八五〇b、中国名チョモランマ)の無酸素登頂を目指し、四月上旬に現地入りする。日本ヒマラヤ協会(東京)によると、エベレストに無酸素登頂した日本人は、同協会が確認している範囲で六人。望月さんが成功すれば、県関係者では初めてという。

 望月さんは県勤労者山岳連盟所属で、北信地方の登山愛好者らでつくる「山岳会ロック&ブッシユ」(中村文洋会長)のメンバー。二〇〇四年八月、世界第二位の高峰K2(八、六一一b、パキスタン・中国国境)に無酸素登頂している。エベレストは初挑戦だ。

 計画によると、ルートは中国側の北稜(りょう)。四月中旬に約六千五百b地点に設ける前進キャンプまでは登山会社の公募隊に参加。その後は単独行動で、荷上げも自分で繰り返す。途中三カ所にキャンプを設置。高所順応しながら、五月下旬にかけて登頂を目指す。帰国は六月の予定。

 望月さんは「酸素を使えば楽だが、高所登山の魅力は半減する。難しい挑戦になるが、あこがれの最高峰に登りたい」と話している。

写真:エベレスト登山の壮行会で山仲間から激励を受ける望月泰彦さん長野市内