長野市 謙信物見の岩 (参加者12名) |
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今回は基本的に遭難救助訓練とは、どのような事をするのか興味深々で参加させてもらいました。 T講師がザイルセットしている間、M講師から、遭難救助方法は十人十色と言われていて、みなさんそれぞれやり方が違うから、色々な講習に参加して、色々な人から色々な方法を学び、自分なりにその場に合った最良と思う方法を使うようにすると良いとの説明を受けました。 まず初期の基本としてセットされたザイルを頼りに、プルージックでの岩登りと懸垂下降の反復を行いました。 その後、M講師が墜落者の引き上げに用いる吊り上げの基本形をセットして、2分の1方式から、12分の1の吊り上げ方式まで作り、各方法がどの位の力で引き上げられるのか試しました。特に12分の1方式はザイルの流れが一方向で、摩擦抵抗を利用して、カラビナとザイルに掛かる摩擦を半減し、自由に荷重引き上げ力を変えられる優れた方法とのことでした。この方法だと60sの人を、カラビナの摩擦抵抗を入れても5〜6s程度の力で引き上げられることになります。M顧問は15年以上も前から使っている方法で、優れたものと思うが、どこの本にも記載されていないそうです。 また、本来吊り上げ脱出は、岩登り登攀(本チャン)中に、パートナーが墜落した時に確保者が1人でパートナーを吊り上げ、あるいは吊り降ろしできなければ意味をなさないとの事でした。 戸隠西岳で滑落した人を引き上げた時の事例を出され、他パーティーが滑落し、その救助を行う際には、必ず相手方から救助要請の確認すること、この確認を怠ると後で責任問題が自分かかることがあるので要注意が必要とのことでした。 吊り上げ方式のセット方法は、今は完全に分からなくても、このような方式があることを頭に入れて置くこと、山をやっているとこの方法を覚えて置くことが必要だと思う時が来る。その時には再認識して、生療法は大怪我の基にならないように確実に覚えること、とのことでした。 その後、T講師による遭難者の懸垂引き下ろし救助のデモンストレーションを行いました。遭難者を仮定した人からは、楽に降りて来られたとの感想でした。次回には引き上げ方法を行なうそうです。 あと、遭難者をザイルで背負って運ぶ方法を行い、背負う方法、タンカ方法、引きずり方法など、いろいろな方法があるが、ザイルで背負う方法では、背負う方も背負われる方も苦痛なく楽に運べる感じでした。他にザックに雨具を使う方法やストックを使用して背負う方法もあるそうですが、雨具の場合は雨具が使い物にならなくなるようです。しかし危急時に雨具の心配などしていられないとのことでした。T講師から背負い方法にはザイルの変わりに長シュリンゲを8の字にして背負う方法もあると補足しました。 その後、急峻な岩場に移り、トップロープで登攀練習もして午後4時までみっちり講習を受けました。いろいろな知識を覚え楽しく意義ある講習会でした。 記 堀内宏道 |
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